資金繰りと資金管理の具体的方法3

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資金繰りと資金管理の具体的方法3

 おはようございます。今朝は諸般の事情から早朝より始動しています。昨日、NPO、NGOと企業とのネットワークを研究しているフォーラムに参加しました。そこでは、持続可能な開発目標(SDGs)として、17の目標と169のターゲットを設定し、「我々の世界を変革する」というグローバルな活動をしていることを知りました。

 この持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために、多様な関係者の参画が求められており、特に、企業とNPO、NGOが連携して様々な活動をすることは、それぞれの役割を果たす必要があることを再認識した次第です。政府も対応しようとしているとのことであり、今後の動向に注目したいと思います。今日も元気で張り切って行きましょう。

(要旨)
1.3か月先の資金状態の予測と対応
2.資金不足に陥りそうな場合の対応その1
3.資金不足に陥りそうな場合の対応その2

 さて、本日のテーマは「資金繰りと資金管理の具体的方法3」です。前回、資金管理の基本と向こう3か月の資金繰りを読むために、毎月の収支の動きから資金管理の精度を上げていく必要があることをお伝えしました。今回は、具体的な資金繰りの方法です。

1.3か月先の資金状態の予測と対応

 資金繰りは、すでにお伝えしましたように、平たく言うと、3か月先の資金状態を予測し、その対応を考えることです。つまり、3か月先の資金の状態を常に想定して事業を行い、仮に資金不足になりそうな場合は、倒産するリスクを避けるために経営者は行動せよということです。

 そのためには、資金計画を作成して月次ベースでその実績と比較して、常に資金収支と残高を頭に入れていなければなりません。そのツールが資金収支表やキャッシュ・フロー計算書になるということです。

 このルーティンを案外実施できていない企業や団体があることもお伝えしました。つまるところ、月次決算をどれだけ目的意識を持って行い、その結果から次の行動を予測し、実行するかの繰り返しを徹底できるかにかかっています。

2.資金不足に陥りそうな場合の対応その1

 月次決算をルーティンにしている企業や団体は動きが早いです。日々の事業活動を常に把握できていますので、次の一手が読みやすくなります。そこで、もし、資金不足に陥りそうになることがわかった場合、どう動けばよいでしょうか。

 資金不足に陥りそうな場合の対応はいろいろあります。まずは、自分のところでできることを優先します。たとえば、貸借対照表を眺めて現金化できそうな資産がないかどうかを確認します。

 回収が遅れている債権回収の督促、遊休資産の売却、ちょっと高度な手法としては、ファクタリング(債権の早期現金化)やセールアンドリースバック(自社の不動産をいったん売却して現金化し、その後で賃借する)などがあります。これらは、いずれも自らの判断でできることです。

3.資金不足に陥りそうな場合の対応その2

 次に考えることは、貸借対照表の負債側で相手に支払を一時的に猶予してもらう方法があります。たとえば、銀行からの融資返済を待ってもらうか新たな融資を受ける、取引先に支払いの猶予を依頼する、さらには従業員の給与支払いの延期などあります。

 ご覧のように、これは相手のあることなので、全体的にハードルが高いです。特に、相手に支払を一時的に猶予を依頼することは、こちらの弱みを見せることになるので、それだけで信用不安になってしまいます。

 ですので、これに手を付けるということは、かなり資金不足が深刻であることを露呈しているようなものですので、こうした対応をしないように事前に手を打つことが求められます。逆に言うと、ここまで放っておいた経営者責任を問われることになるでしょう。

 誰も好き好んでこうしたことをする人はいないと思いますが、現実には倒産している企業等はそこに至るいろいろな要因があるのです。いずれにせよ、早めの対応がすべてです。次週以降はもう少し、具体的な手法と留意点などに触れたいと思います。