FRJ2017 ファンドレイジング・日本に行ってきました。その1

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FRJ2017 ファンドレイジング・日本に行ってきました。その1

 おはようございます。3連休は天気も良く、読者のみなさまも、思い思いの日を過ごされたことと存じます。しばらく投稿が空いていましたが、少しづつ戻っていきたいと思います。

 さて、この3連休のうち、土日にFRJ2017 ファンドレイジング・日本に行ってきました。東京は久しぶりでしたが、なかなか中身の濃いセッションに参加することができました。以下は、参加した感想を述べたいと思います。

1.企業のCSVとNPOとの接点をどう繋げて行くか

 今回のFRJ2017では、一つの問題意識を持って臨みました。それは、企業とNPOをどう繋げて行くかです。最近の企業戦略の一つとして、CSV(クリエイティング・シェアード・バリュー)を掲げている企業は少しずつ増えています。

 しかしながら、企業側がCSVの相手の一つであるNPOをどう見ているのか、同じ土俵で話をできるのか、パートナーとして協働できるNPOをどのように選ぶのかについては、手探り状態だと思います。

 他方、NPO側も自らの事業活動の財源の一つとして、企業からの支援、たとえば、法人会員になってもらう、寄附を受ける、CRM(コーズ・リレイテド・マーケティング)の協働を行うなどの仕組みをしっかり構築している団体はまだまだ少ないと思います。

 そして、上記の課題認識の中で、専門家としてどのような立ち位置で関わっていくのかということが私の命題となっていますが、セッションに参加する中で、いくつかヒントや気づきを得ることができました。

 一つは、双方の立場をよく理解し尊重するパートナーシップの進展です。企業は営利企業なので、利潤最大化が最も強いミッションです。したがって、何のメリットもないのにNPOとの接点を持つことはありません。それは、株主等に対する説明責任を求められるからです。

 もちろん、利潤最大化行動には様々な動きがあり、その戦略としてCSVがあるということです。その際、どのようなNPOと組むかは極めて重要な選択になります。自分たちと同じ方向性がNPOにあるのか、信頼に足る法人なのか、マネジメントができる法人なのかといったことをNPO側に求めていきます。

 一方、NPO側も企業のことをよく見ています。自分たちのビジョンやミッションの達成に協働できる法人なのか、単に利益を上げるためだけのCSVを考えていないか、信頼に足る法人なのかといったことを企業側に求めていきます。

 このように、立場の違いからくる相違点を認識したうえで、一つのゴールとして、共に社会課題を解決するという共通の目標があり、その目標達成に向けて、ヒトモノカネを効率的に使い、役割分担を果たしていくかということが問われているものと考えています。

 では、どのような方法でこれを進めていくのか、少し長くなりましたので、セッションで得た気づきは次回にお話ししたいと思います。よろしくお願いします。