FRJ2017 ファンドレイジング・日本に行ってきました。その3

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FRJ2017 ファンドレイジング・日本に行ってきました。その3

 おはようございます。昨日はWBC侍ジャパン惜しかったですね~。私もいまだに草野球していますので、気にはしていましたよ。勝負のあやというか、ほんのわずかな手元の狂いが勝敗の分かれ目になることもあります。そんな修羅場に身を置いていない者にとっても、いろいろと考えさせられることがありました。今日も元気に行きましょう。

 さて、昨日は、「企業のCSV情報を収集して自団体と親和性のある企業をリサーチする。」ということで、NPO法人もこのマーケティング手法を取り入れて、戦略的に親和性のあるパートナーを探すことを提案しました。

 本日は、以下の事項を検討していくことになります。

②NPO法人のビジョン・ミッションをあらためて見つめ直し言語化する。

 自団体と親和性のある企業をリサーチした後は、自団体のビジョン・ミッションをあらためて見つめ直し、それをわかりやすく見える化、言語化することが必要です。

 何をいまさらと言われるかもしれませんが、企業はNPO法人のことを基本、知りません。同じ方向性だからと言っていきなり何の武器を持たずにアプローチしても、返り討ちに会うのが関の山です。

 これは何も企業と接点を持つだけでなく、寄附を受ける、協力者を募る、会員になってもらうなどの際に、わが団体は何のために存在し、誰を対象にどう社会課題を解決したいのかという基本中の基本です。

 ですが、この基本を全く知らない相手に響くだけの見える化、言語化ができているでしょうか。それができているとしても、どのように伝えれば最も効果的に共感を得られるような仕組みや仕掛けができているでしょうか。

 自団体の足元であるビジョン・ミッションをもう一度見つめ直してみると、設立当初の想いが微妙に変わっていたり、周りの環境の変化でリーチする対象が変わっていたりすることがあると思います。

 そうすると、そもそも何をどうしたいのかと言ったことがずれているのではないか、ずれていないとしてもそれをしっかり正確に相手に伝わるような見える化、言語化が十分できていないのではないかと思い当たることがあるかも知れません。それがないとしても、確認する作業は最低限必要なことだと思います。

 私の数少ない経験でも、こうしたことが本当に相手に伝わっているのかが良く見えない法人も散見するところではあります。もちろん、自団体は問題ない、十分できているところは結構です。ご放念ください。

 こうした一連のプロセスを確認できれば、次は自団体の情報開示の見直しです。通常、年度ごとに事業報告書と決算書を作成しホームページに公表されていると思いますが、上記のビジョン・ミッションを具体的に実施した結果を事業報告書に記載されており、その事業結果を決算書に反映されているはずです。

 ですが、NPO法人の中には、事業報告書の内容がビジョン・ミッションとの整合性が不十分であったり、決算書がNPO法人会計基準に準拠していないか、必要な情報が開示されていないところも散見されます。

 特に、事業及び財務情報が適正に開示されていないと、それだけで信用問題にかかわるリスクが高くなります。きちんとした事業及び財務情報はNPO法人の活動結果を的確に反映したものであり、それが企業と交渉する際の共通言語になります。

 そう、まさに、相手を知り、己を知り、己をいかに信用してもらえる情報発信をしているかが問われていますということが本日の結論です。次回に続きます。