自団体と親和性のある企業のリサーチ方法4

NPO等非営利法人
サポートセンター

電話バナー

自団体と親和性のある企業のリサーチ方法4

 おはようございます。今朝もあいにく雨です。桜シリーズで恐縮ですが、なかなか天晴れはありませんね。関東より南では、大方の地域で桜満開ではないでしょうか。今年は何か雨の合間を縫って桜を見に行く感じですね。今日も元気に行きましょう。

 さて、先日、有価証券報告書を取り上げましたが、実際に何をどう見れば良いのかわかりにくかったかも知れません。よって、実際の事例でこんな見方をすればということで参考にしていただければと思います。

 CSRでも結構頑張っている、スポーツ用具全般を製造販売している「ミズノ」を見ることにします。「ミズノ」でみなさまが思い出すイメージとしては、やはり野球でしょうか。野球にご興味のある方であれば、グローブ、バット、シューズ、ユニフォームなど高校球児やプロ野球選手に提供している会社です。

 「ミズノ」の有価証券報告書を見ると、1.企業の概況、(3)事業の内容には、主に野球やゴルフなどスポーツ用品を日本だけでなく、全世界で製造販売している会社です。その他、スポーツ施設の建設や運営及び受託なども事業として実施しています。

 (5)従業員の状況では、グループでは5000人を超える従業員が働いており、このうち、国内では2000人弱、平均年齢42歳、平均勤続年数18年、平均年収620万円とそこそこ良い会社だなということがわかります。

 2.事業の概況、(3)対処すべき課題では、新たなビジネスモデルとして、スポーツ品生産の技術の蓄積を基盤として、燃料電池自動車の水素貯蔵タンク用素材など新分野の事業領域に挑戦することを宣言しています。

 また、会社の経営理念として、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」を掲げており、その理念を実現する重点目標の一つとして、「健康関連事業への取組み強化」を述べています。

 そこには、シニア層の人口が増大する中で日常的なスポーツやトレーニングに対する需要に応える商品とサービスを提供する旨、記載されています。

 こうした公表情報から、自団体との関係で何を読み取ればよいのでしょうか。キーワードとしては、「シニア層の人口の増大」、「日常的なスポーツやトレーニング」、「シニア層の需要に応える商品とサービスの提供」などがあります。

 地域の住民の健康増進に取り組んでいる団体であれば、これらのキーワードからさらに関連情報を収集し、自団体とジョイントできる事業はないかということを検討することができます。

 実際に、「ミズノ」は公益財団法人 ケア・インターナショナル ジャパンと連携して、大阪チャリティウォーク in 万博記念公園を開催されています。
http://www.careintjp.org/news/b/wihs2017_0603event.html

 もちろん、有価証券報告書だけでこうした連携ができるわけではありません。ですが、少なくともこうした情報を普段からウォッチしていると、何かのきっかけでヒットすることが期待できます。何故なら、そのような意識で情報収集しているからです。

 ぜひ、自団体と親和性のある企業の有価証券報告書を覗いてみてください。そこから思いもよらないヒントが見えてくるかもしれません。一度、トライしてみてくださいね。